信じるという「力」エピローグ・・episode1

今を遡ること33年前。

大学の音楽サークルの合宿先、小豆島の

砂浜での出来事。

同級のK子ちゃんに

「ちょっと話があるからいい?」

と僕は砂浜に呼び出されました。

 

当時、サークル内同級生のK子ちゃん(あだ名ははらボー。この先はらボーと称させていただきます)とは最初に会った時から何故かウマがあい、男女の性別を超えた身内のような感覚がある不思議な存在。

担当パートが同じドラムという事も手伝って、すぐに何でも話し合える親友のような間柄にな

っていました。

 

丁度その時はらボーは失恋したばかりの時期。

てっきりその話だろうな。と思って、

「どうした?」

「・・・。」

「ん?どうした?」

「・・・このままだと持ってあと1年ってお医者さんに言われた。」

「えっ?えっ?」

「脳に腫瘍が出来てて場所が悪いから手術

 で取り除く事は出来ないって…。で、この

 ままだと持ってあと1年とお医者さんから

 言われた…。」

「………。」

 

あなたならどうします?

ドラマでしか聞いたことないような言葉を目の前で言われたら…。

その時僕は何を思ったのか、

「はらボー、おんぶしたるからおぶされ」

と言い、はらボーをおんぶしてひたすら夜の砂浜を歩きました。

「はらボー、大丈夫や。はらボー、大丈夫や

  ・・・。」

と呟きながら…。

どれくらい歩いたか。

はらボーが

「ありがとう。もう大丈夫。」

と呟き、僕ははらボーをおろして、

「何かあったらいつでも連絡しておいで。

  大丈夫。はらボーなら大丈夫。」

今にも泣き出しそうなはらボーの頭をポンポン

しながら…。

その後、何事もなかったように合宿は終わり、

いつもの京都での大学生活が始まります…。

 

皆さんはじめまして。

まっちゃんと言います。

 

人には大なり小なりただの偶然ではなく、

「奇跡」としか思えない、理屈では説明できないような体験をしたことがあるのではないでしょうか。

そして、その体験がその後の人生に大きな影響

を与えたり、人によっては生きる支えになるようなこともあるのかと思います。

 

冒頭のエピソードは実際に僕が体験した

「奇跡」の始まりの一部です。

この後、正に僕は「奇跡」を目の当たりにする

事になり、その体験は今でも僕の人生の根っこで息づいています。

僕も今年で52歳を迎え、残りの人生を考える

ような年齢になりました。

コロナ、ウクライナ問題、世界的な物価高など、不安な出来事が頻発している中、僕のようなごくごく普通の人間でも前向きに生きていける原点になった「奇跡体験」。

その体験がほんの少しでも誰かのお役に立てるような事があればと思い、ブログを立ち上げてみました。

 

次回よりは、京都に戻ってからの出来事を引き続き投稿していこうと思います。

よろしければお付き合いください。